ストリートバイクの最高傑作!BMW K1300R

横置きエンジンKシリーズで最もアグレッシブなモデル

「横K」の愛称で親しまれる、横置きエンジン/Kシリーズ(「GT」「S」「R」)の中において、最もパワフルで加速度重視、スポーティにテイスティングされたBMW最強最速と言われるK1300Rは、2009年に発表されました。
元になった車種は2005年に発売されたK1200Rで、排気量を100cc大きくした大型モデルとして登場しています。

K1200Rの登場時でさえ、BMWに似合わぬ、その独創的なボディデザインといかつい面構えに驚かされた方は多いはずです。
2009年春のモデルチェンジでは、1300ccへの大排気量化やスタイリングのブラッシュアップのみに止まらず、レバーの素材変更など細部の改良が施されました。

ドライブシャフトも新たに開発され、シフト変更を支援する新たな操作の仕組みも採用されています。
外観こそベース車のK1200と大きな違いを感じさせないものの、K1300シリーズの実力は大きな進化を遂げているのです。
また、ウィンカースイッチがオリジナルの左右分割形からポピュラーな形状に変更されたことは、BMWファンには大きな驚きを持って迎えられました。

K1300Rのスペックとその魅力

K1300Rは、その迫力ある存在だけでもアグレッシブなパワーを感じさせます。
オリジナリティ溢れる大柄なボディとデザインは、他のどんなモデルにも類似しない全く斬新なイメージを持つメカニカルな車体で、BMWのエンブレムがやや控え目に光ります。
走行してスロットルをひねれば、その飛び出すような加速力にパワフルなイメージを実感できるでしょう。

主要なスペックを見ると、最高出力が127kW(173ps)でその力を発生させる回転数は9,250rpmです。
一方、最大トルクは140Nm/8,250rpmとこちらもやや低めの回転域に抑えられ、6,500~10,000rpmが最も力を発揮できる回転域と言えるでしょう。
そのパワーをひねり出す心臓部は、水冷並列4気筒エンジンが採用され、爆発力を持ちつつも、良識的な燃費や排ガス制御を実現しています。

ストレートでもコーナリングでも、市街地走行でも苦手とするジャンルはありません。
テクノロジー面でもスタイリング面でも、様々な魅力を持つことに加え、ABSやESA IIといった特別装備も用意されており、セイフティ分野においても万全が期されたバイクと言えます。

パワフルでミリタリー風の外観とは異なる扱いやすさ

外観はいかにも武骨・ワイルドで、まるでロボットや戦闘機のイメージを与えるような気難しさを感じさせるのですが、意外にも乗ってみるとその扱いやすさに驚かされます。
やや上体を起こし気味のアップライトなポジショニングは、教習車にも通ずるところがあるため、馴染みやすいライダーも多いでしょう。
大型免許を取得して初めての愛車に選ぶライダーさえ珍しくないのです。

コーナリングの立ち上がりなど極めてスムーズで、まるで自分のライディングテクニックが上達したという錯覚に陥りそうです。