タイヤによって乗り心地が変わる

タイヤによって乗り心地が変わる

ラジアルタイヤの特徴

ラジアルタイヤは、タイヤの内部に搭載されている繊維層がタイヤの進行方向に対してラジアルな方向、つまり放射状に編み込まれているという特徴があります。
これは高速走行に適した構造で、耐久性に優れているというメリットがある他、耐摩耗性にも優れています。
バイアスタイヤと比べると1本の重量が軽量なため、バイク走行における燃費にも大きく貢献してくれる点はラジアルタイヤの大きな特長と言えるでしょう。

オンロードのバイクスポーツを楽しむ場合や、高速道路での走行が多いツーリングではラジアルタイヤが活躍してくれます。
ただし、バイアスタイヤと比較すると構造的に複雑なため、購入コストは割高となってしまいます。
目安としては、同じサイズのタイヤでもバイアスタイヤの50%程度高めのお値段が相場となっています。

また、耐久性や耐摩耗性を重視した構造となっており、乗り心地という点ではイマイチだと感じるライダーは少なくありません。
特に低速で走行する場合や凹凸のある場所を走行する際には、クッション性が少なくて乗り心地が悪いと感じる人は多いです。

バイアスタイヤの特徴

バイアスタイヤとは、タイヤの内部構造の繊維部分が進行方向に対して斜め方向に編み込まれているタイヤを指します。
路面から受ける衝撃をバイアスの凹凸が吸収してくれるため、快適な乗り心地が期待できるという点が、大きな特徴です。
ラジアルタイヤと比較すると比べて素材が柔らかく作られており、凹凸のある悪路や低速で走行する際、路面から受ける衝撃がライダーへ伝わりづらいというメリットが期待できます。

また、衝撃を受けやすい小型や中型のバイクではバイアスタイヤが搭載されていることが多い点も特徴と言えます。
このタイヤは剛性が高く、耐荷重性に優れているというメリットがある他、構造的にはシンプルなので購入価格はラジアルタイヤほど高額になりづらいという点もメリットと言えます。

低速走行時には快適な乗り心地を堪能できるバイアスタイヤですが、高速道路など高速走行をする際にはラジアルタイヤよりも乗り心地は悪くなってしまいます。
この点は、デメリットといえるでしょう。
剛性が高いためにタイヤがたわみづらく、高速で走行する際には路面からの衝撃が直接ライダーへ伝わりやすくなってしまうからです。
また、高速走行によってトレッドは変形しやすくなり、操作性が低下する点もバイアスタイヤのデメリットです。

ラジアルタイヤとバイアスタイヤ、どちらを選ぶ?

ラジアルタイヤとバイアスタイヤは、どちらもメリットとデメリットがあります。
高速道路を使ってのツーリングやサーキット走行を楽しむ機会が多いライダーなら、普段からラジアルタイヤを装着しても良いかもしれません。
また、普段の走行ではバイアスタイヤを装着しておき、ツーリングに出かける時にはラジアルタイヤに履き替えるというスタンスもアリでしょう。