世界に多くのファンを作った、ドゥカティ モンスター821

初代モデルのメモリアル復刻版

1992年の初代ドゥカティ・モンスターが生まれて25年目のメモリアルモデルとして生まれました。
外観としては初代モンスター900の長所が引き継がれた、外観もその面影を彷彿とさせるスタイルが特徴的です。

2014年にモデルチェンジされたスタイルを基礎としつつも各パーツに改良が施され、心臓となるエンジンの出力アップやスタイリッシュな外観、新開発の排気系統、LEDが採用された前後の各ライトなど随所に最新技術が注ぎ込まれています。
現行のモンスターシリーズとしては、上位車種のモンスター1200とバイク初心者に向いたモンスター797の中間のクラスに位置づけられる車種です。

パワフルなエンジンとスタイリッシュな車体

モンスター821は旧モデルの延長線上にあり、エンジンは水冷Lツインであることも同シリーズと同じです。
排気量は821cc、新設計の2-1-2排気系統が採り入れられ、出力向上と燃焼効率アップを実現して、厳しい欧州の排ガス規制をクリアしています。
最高出力は109psを誇り旧モデルから8psアップさせ、全てのシフト、全回転域において気持ちの良い加速とアクセル開きへの俊敏な反応を可能にしました。

車体はエンジンブロックを剛性にまでも活用した構造が採用され、小型・軽量にもかかわらずハイレベルの捻じれ剛性を持ちます。
出力モードはスポーツ走行、ツーリング走行、市街地走行の3つのパターンから選択可能です。

安全面に目を向けるとボッシュ製ABSとトラクション操作による同社オリジナルの安全装備が採用されています。
一方の足周りは従来から大きな変更はなく、制御装置は前後ともブレンボ製、前輪ブレーキはモノブロックキャリパーに加えてダブルディスクが取り付けられパワフルなエンジンで回転するホイールを制御します。

デザインもディテールにおいてスタイリッシュにブラッシュアップされ、タンクと車体後部はスリムアップされて、二人乗車時のフットペグサポートは独立式に変更されています。
ヘッドライトはハロゲンに加えてLEDポジションランプが採用され、メーター表示板は液晶のカラー画面とされました。
さらに、特別仕様となりますが、スマホをブルートゥースでつなぐことが可能な仕組みにも対応できます。

外観・データ上の性能と乗車感

元々当初に発売されたモンスターのデザインは、基本的かつ根源的な美しさを感じさせるものがありました。
そのメモリアルとして発表された新型821ですので、従来型をベースにディテールのブラッシュアップとともに、装備には新技術が採用されたため、より魅力的になっています。
難点を挙げるとすればタンデムにはあまり向いていないという点ですが、乗り方次第でスポーティな走りでも市街地走行でも楽しめる、クルマでいえばスポーツカーと言ったところでしょう。