1990年代から2022年まで、長い間愛され続けたホンダのCB400SF(スーパーフォア)。その存在は、ネイキッドバイクの象徴として多くのライダーの心を掴みました。見た目の美しさ、操作性の良さ、そして高い耐久性。そのすべてがバイク愛好者にとって大きな魅力となり、ネイキッドブームの中心に君臨していたのです。本記事では、その特徴や乗り心地、足つき、スペックについて詳しくご紹介します。
ホンダCB400SFの特徴
CB400SFは「プロジェクトBIG-1」の第1弾として1992年に登場しました。このプロジェクトは、「大排気量バイクの迫力を中型バイクに」というコンセプトで進められたもので、CB400SFはその象徴的な存在です。
デザインの魅力
CB400SFは、ネイキッドバイクらしいシンプルかつ力強いデザインが特徴。水冷エンジンながら、冷却フィンを演出して空冷エンジンのような雰囲気を持たせ、伝統的なバイクらしい姿を実現しました。さらに、初期型のボディカラーには5色が用意され、特にパールシャイニングイエローやイタリアンレッドといった鮮やかなカラーリングが人気を博しました。
操作性の高さ
CB400SFは、ホンダ独自の技術を活用した素直なハンドリングで多くのライダーを魅了。低回転域から高回転域までスムーズなエンジン特性は、初心者からベテランまで扱いやすい仕上がりです。そのため、街中の走行からワインディングロード、サーキットまで、あらゆるシーンで楽しむことができます。
乗り心地の快適さ
CB400SFの乗り心地は、多くのライダーにとって「快適」の一言に尽きます。中型バイクとしての軽快さを保ちつつ、大型バイクに匹敵する安定感を備えている点が特徴的です。
街乗りからツーリングまで
CB400SFは、日常の街乗りや通勤通学にも適した扱いやすさを備えています。その一方で、長距離ツーリングでもライダーが疲れにくい設計となっています。特にリアの2本サスは、しなやかでありながら十分な剛性を保ち、路面の凹凸を効果的に吸収します。
バランスの取れた足回り
前後の足回りのセッティングは、ライダーが安心して乗ることのできる仕上がりです。バンク角を深く取れる設計となっているため、ワインディングロードでは思い通りのラインをトレースでき、ライディングの楽しさを最大限に引き出してくれます。
足つきの良さ
日本人ライダーの体格を考慮した設計がされているCB400SF。シート高は770mmと程よい高さに設定され、身長160cm台のライダーでも足が地面に届きやすくなっています。
初心者でも安心
中型バイクを選ぶ際、多くのライダーが気にするのが足つき性です。CB400SFは、タンク形状やシート形状の工夫によって足を下ろしやすく、初心者でも安心して乗ることができます。この点が、長年にわたり幅広い層から支持されてきた理由の一つと言えるでしょう。
CB400SFのスペック
CB400SFは、ホンダの高い技術力を結集して作られたモデルです。そのスペックは以下の通りです。
- 総排気量: 399cc
- エンジン形式: 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
- 最高出力: 53PS / 11000rpm
- 最大トルク: 3.7kgm / 10000rpm
- 車両重量: 192kg
- シート高: 770mm
エンジンは、スムーズかつ高回転域でも力強い特性を持っています。また、ホンダ独自のバルブタイミング機構「HYPER VTEC」により、出力特性がシーンに応じて最適化されるため、街中でも高速道路でも安定した走行性能を実現します。
ネイキッドバイクの象徴として
CB400SFは、その性能だけでなく、ライダーの心に響く魅力を持つバイクです。乗るたびに感じる「楽しい」という気持ち。それを生み出すのは、ホンダが持つ技術とライダーへの思いやりが詰まった設計です。
ネイキッドブームの中心に立ち続けたCB400SFは、時代を超えて愛され続ける名車であり続けるでしょう。これからも、多くのライダーの思い出に寄り添い、新たなバイクライフを形作る存在であり続けることを期待したいですね。